• オオハシシン

いつまでもセラピストが足りない理由



十年前、これから一年で一万人の理学療法士が卒業することになる。働く場所はなくなり給料は安くなるから、勝ち残るようできるだけ勉強しろ、とよく耳にしました。


それから十年後の今はどうなったでしょうか。


現場では人手が足りていません。新卒の給料は若干上がっており、少なくとも下がっていない。


介護職やトレーナーに近い役割の拡大や訪問ステーション乱立という受け皿を増やした影響はあったでしょうが、それにしても理学療法士が世の中に溢れかえる時代はまだ来ません。


資格を取った人達はどこへ行ったのでしょう?


聞くところによると、若い世代が数年で辞めるケースが多くなっているそうです。離職だけでなく、理学療法士自体やめている。


理由をいくつか耳にしています。


「つまらない」「虚しい」「やり甲斐を感じない」「勉強し続けるのがイヤ」


これらを聞いて、自分自身そう思った覚えはないけど、言っていることがわからなくもありません。




多くのセラピストはとても熱心にセミナーなどへ通います。自腹を切ってでも高額なセミナーに自ら投資します。


責務を感じているかのように、そうでなければ離反者だとでも言われるかのように惜しみなく。


それ自体別に問題ありません。美しくさえ目に映りますが、これは他職種から見て実に不思議な行動なのです。


投資した分だけ給料に反映されるかというと、されないのです。かなり長期的に見ても回収できる見込みはありません。


普通の経済感覚ではこれは不思議な事です。投資は、その分以上回収する見込みがあるのでするのが一般的です。それがお金であれ、そうでなくあれ。


それでもセミナーに通い続けている意味はなんでしょうか?それも目新しいものを次々と、つまみ食いでコレクションするかのように。


簡単に言うと、それらのセミナーは「身についていない」ので、充足せず延々と学び続けることができるのです。


なぜか?


理学療法士が基本的に「我流」だからです。



私はチェロをしていました。このような楽器は何年も基礎をやらないと、人に聴かせられるものになりません。自分自身がどうなっていて、何をしているかに気づいて修正していく時間が必要です。


まず「自分をどう扱うか」にエネルギーを費やすことで、その後の取り組みを積み上げていくことができるのです。


そんな経験があった後なので、理学療法の世界に入りビックリしました。セラピストが基本的に、いかに「相手をどう扱うか」という視点だからです。


エーーーーーーーーーーーーー!


人に触れるんでしょ?




私からは、みんな我流で現場で働いているように見えます。そしてフィジカルな基礎がないので、積み上げられないのです。


知識の基礎はあります。そちらは積み上げられるので、頭でっかちになっていきます。頭でっかちが主導する界隈は現実とのギャップを引き起こします。それが言っていることとやっていることに違和感をもたらしています。




若い世代が「つまらない」「やり甲斐がない」のは、彼らだけのせいではない。それなりに何かを感じて現実的に行動している結果だと思います。だから辞めていくのはわからなくもない。


これは教育の問題、制度の問題、政治経済が絡んできますのでこのお話は一旦おしまい。


フィジカルな基礎のためにモード法をつくったのは、そんな理由があるのです。



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